日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
研究論文
導電ペーストのコロージョンおよび接着特性に及ぼす腐食性ガスの影響
池田 修伊藤 文就
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 42 巻 2 号 p. 64-69

詳細
抄録
電子デバイスの配線や電極などに使用されている,導電ペーストの腐食性ガスによるコロージョン試験と接着性について研究した。導電ペーストとしては,導電フィラーとして銀が使用され,バインダーとしてポリエステル,シリコーンならびにエポキシ樹脂が使用されているポリマータイプの3品種を使用した。2層ポリイミドフレキシブルプリント配線板上に塗布,硬化した導電ペーストを,腐食性混合ガスを用いた槽内加速試験で腐食させた。この時,腐食性混合ガス試験は,東南アジアにおける一般環境5年暴露に相当の,硫化水素ガス 2ppm,二酸化窒素ガス 4ppm,試験温湿度 30℃,70%RHの条件で,77.3時間行なった。腐食度合いの分析は,サイカス斜め切削法により深さ方向に対して,電子顕微鏡のEDX成分分析で硫黄成分の分析を行なった。その結果,いずれの導電ペーストも,想定した深さ約2μm まで腐食が進んでいることが明らかになった。接着性についても,サイカス法により測定した。水平剥離強さは,エポキシ樹脂をバインダーに使用した導電ペーストの接着が,最も強固で,コロージョン試験後においても,大幅な強度低下は見られないことが確認できた。
著者関連情報
© 2006 一般社団法人 日本接着学会
前の記事 次の記事
feedback
Top