抄録
本作品は、人間の見慣れた動作を超え、かつ人間に感動を与える可能性を秘めた「動き」のデザインである。そのような「動き」のデザインを、(1)我々の心に内在する深い感性には、自然界の現象が反映されている、(2)創造的で感動的な動きは、自然物の動きを人間が普通では想像できないような範囲に拡張することによって得られる、との2つの視点からとらえる。また、そのような動きのデザインは、それを用いて動きを創ったり再現することのできる楽器のような道具の実現によってこそ得られる、と考える。このような考え方のもとに、自然物の動作からのアナロジー、動作の合成、動作のリズム特徴の誇張、の3つのステップからなる動作のデザイン方法を構築した。本作品は、この方法により生成された動作イメージである。本作品に対して評価実験を行い、本デザイン方法の有効性を確認した。