2022 年 46 巻 1 号 p. 113-126
本研究は、中国における知的障害のある児童生徒を教育する学校(培智学校) の教育課程編成の根拠となる4つの計画・要綱を分析し、教育対象の多様化や教育目標の変容などの特徴を概括した。さらに、知的障害教育課程に関する研究動向を概観するとともに、学校ベースのカリキュラム研究における培智学校義務教育カリキュラム論の展開や「培智学校の義務教育課程基準( 2016年版)」以降の教育課程と学校教育の展開に焦点を当て、関連の実践研究と理論研究の成果を整理し、知的障害教育課程改革の現状と課題を明らかにした。特に、学校ベースのカリキュラム研究は、「児童生徒を基本とすること」や「生活即教育」などの理念を中心とし、全体的あるいは部分的なカリキュラム開発、既存のカリキュラムの改訂、他校のカリキュラムの選択的組み入れなどの形態で展開されてきた。培智学校における中・重度知的障害児童生徒の教育的ニーズをよりよく満たすために、多様な児童生徒に適用できる知的障害教育カリキュラムの開発と教育方法に関する検討が必要である。