2022 年 46 巻 1 号 p. 101-112
本研究は、通常の学級で学ぶ聴覚障害児に対する特別支援教育支援員の支援の実態と、支援に対する意識を明らかにすることを目的とする。特別支援教育支援員10名を対象に半構造化面接を行った。協力者は、聴覚障害大学生への支援経験があり、大学において聴覚障害教育を専攻している学生であった。その結果、授業等への情報保障、学校生活への参加のサポート、難聴学級の機能、関係者との連携、支援運営に関する12のカテゴリが抽出された。①情報保障を効果的に活用できるような多様な手段によるサポートの実施、②発達段階や教育活動の内容、情報保障の経験に応じた対応、③聴覚障害児を基点とした聴児との関わり、④支援員を介さないクラスメイトとのコミュニケーションの活発化等を意識した支援が展開されていたことが明らかとなった。また、小学校卒業以降を考慮し、聴覚障害児の自立を視野に入れた支援の重要性も示された。