障害科学研究
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発達障害のある児童が過ごしやすい学級経営を行う学級担任の教育的対応の特徴に関する質的研究
—修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析—
岡部 帆南澤田 祐輝柘植 雅義
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2023 年 47 巻 1 号 p. 37-51

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抄録

本研究の目的は、発達障害のある児童が過ごしやすい学級経営を行う学級担任の教育的対応の特徴を明らかにすることである。雰囲気が良好な学級の担任を選出して半構造化面接を行い、M-GTAによって分析したところ、【学級経営】【児童との関わり】 【問題が起きた際の対応】【児童同士が円滑な人間関係を築くための指導】【児童の実態に合わせた対応】の5つのカテゴリーが得られた。発達障害のある児童が過ごしやすい学級経営の特徴は、学級全員が支え合い育ち合うことのできる関係性を構築するための学級経営を基盤とし、児童と教員が信頼関係を築き上げることで良好な学級雰囲気を醸成していることが明らかになった。今後は、本研究で得られた知見を踏まえ、発達障害のある児童生徒を対象に調査を行うほか、雰囲気が良好でない状態にある学級の分析をすることで、より多角的な要素を組み込んだモデルを創造する必要があると考えられる。

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