2017 年 61 巻 p. 17-
本研究の目的は、ネット・コミュニティにおける消費者間の相互作用に注目し、その発言の多様性を明らかにすること、ならびにコミュニティ上でメンバーが相互作用を通じて特定のブランドとの間に結ぶ関係性を強化する経路を考察することである。本研究により、ネット・コミュニティでは、特定のブランドへの肯定的な発言のみならず、中立的・否定的な発言も多く、相互作用が多様であることが明らかとなる。さらに、発言のコンテクストに注目することで、メンバーとブランドとの 関係性の強化には「知覚された能力」と「コミュニティとの同一化」が重要であることを考察した。