アジア民族造形学会誌
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ネパールのパタン、ナグバハルでの文化祭「サミャク・マハダン・フェスティバル」の事例研究
バンダリ ネハシュレスタ マニタ
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2022 年 18 巻 01 号 p. 12-20

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抄録

サミャク・マハダン・フェスティバルは、ネパールのカトマンズ盆地で祝われる仏教の祭典であり、最も壮観なニューアー仏教の伝統で仏と僧侶に与える習慣を祝われる。カトマンズ盆地で最初に記録されたサミャク祭は西暦1015年(ネパールの太陰暦では135年)に開催され、カトマンズでは12年に一度、ラリトプルでは5年に一度、バクタプルでは毎年観察されている。「サミャク・マハダン・フェスティバル」は1805年まで毎年ラリトプルのパタン、ナグバハルで祝われていたが、開催に膨大な費用が掛かるため、「サミャク・グティ」により5年に一度開催することになった。 「サミャク・マハダン・フェスティバル」の主な主催者は仏教徒であり、全体を主導している。一方、ディパンカラ仏を歓迎しながらマントラ唱えるのはヒンズー教徒の役目である。仏教徒とヒンズー教徒の両方が祭りの期間中、神々への崇拝と供物に参加するのである。様々なカーストの人々も特別な責任を果たすのである。つまり、「サミャク・マハダン・フェスティバル」は、宗教的差別やカースト的差別がないものである。

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2022 アジア民族造形学会
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