抄録
高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分が検討され、可能性調査地点の公募が始まっている。処分施設が設置されるためには受入れ地域住民の前向きな姿勢と社会全体の理解が必要である。この社会全体の認知と合意形成のために内的支援ツールの開発に取組み、Web上にHLW地層処分に関する自由なコミュニケーションの場を構築してその効果を確認する実験が行われている。本研究は、このモデルシステムのコンテンツ構築のために必要な情報を、パブリックコメントを基に心理分析して得ようとする試みで、テキストマイニングによる多変量解析手法を用いている。分析の結果、科学技術への期待と不安、社会規範との整合性、意思決定プロセスへの不満などの社会心理が明らかとなり、これらに対応した技術説明、環境倫理問題をコンテンツに盛り込むことで、Web上の自由な議論が活性化され、効果的なコミュニケーションが行われることが期待される。