抄録
伝熱管内壁に生じた配管減肉を観察補修する装置開発に取り組んでいる。装置は複合型光ファイバ、カップリング装置、ファイバレーザー、レーザー加工ヘッド、フィラーワイヤ送給機構から構成される。これまでに原子力機構が開発した配管内壁の微小欠陥を観察、レーザー溶接補修する装置と比べ、補修領域が広くワイヤを溶融、充填する必要があるためレーザー出力の検討が新たに必要である。300Wと2kWのファイバレーザーを用いて基礎試験を行ったところ、300Wは小型で現場補修に適しているが溶接品質が悪く、2kWでは溶接品質は適しているが装置が大型で溶接中に大量の煙やヒュームが発生することが明らかとなった。最適なレーザー源の検討結果および装置の構成要素の開発について報告する。