糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
セッションID: LS-8
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ランチョンセミナー
糖尿病患者の循環器疾患発症抑制を目指した治療戦略
*山田 信博
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抄録
2型糖尿病の増加は疫病的な増加であるといわれている。特に、過食、高脂肪食、運動不足といった欧米型生活習慣がその増加に拍車をかけている。米国では急増する糖尿病に対して、その死因の50%以上を占める最大の死因である心血管イベントを中心にすえた予防戦略が注目されている。すなわち心血管イベント抑制のEBMのはっきりした高脂血症、高血圧管理こそ優先すべきとする戦略である。我国においても2型糖尿病患者を対象にした前向き研究JDCS(Japan diabetes complication stidy)において、糖尿病患者において虚血性心疾患が増加していることが示され、血糖管理に加えて、脂質代謝異常や高血圧の是正の重要性が明かとなっている。LDLが160mg/dl以下のハイリスク糖尿病患者を対象とした一次予防試験CARDSでは、リピトール(10mg) により主要心血管イベントを37%減少するのみならず、脳卒中の発症を48%減少し、脳卒中予防におけるスタンダードな治療としてのスタチンの適用も視野に入ってきた。NCEPの改訂版では、これら最新の知見をふまえて、very high riskの概念を導入し、very high risk患者の管理目標をLDL70 mg/dl未満に設定し、より積極的なLDL低下療法を推奨している。糖尿病患者はしばしばvery high riskであり、心血管イベント抑制を意識した診療が望まれる。
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© 2005 日本糖尿病学会
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