抄録
2値画像の多値ディスプレイ表示、ハーフトーン画像やハーフトーン化手法の評価のために、逆ハーフトーン化処理が有効である。中でも誤差拡散画像に対してはこれまで、多くの逆ハーフトーン化提案があるが注目画素と周辺画素のパターンに基づきテーブル参照型でオリジナルの画素値を推定する方式が、逆ハーフトーン関数の設計の容易さと、装置の複雑度により復元精度を制御できる点で有望であると考えられる。本報告ではハーフトーン化画像の注目画素と周辺画素パターンを参照するテーブル参照型の逆ハーフトーン化において、テンプレートの最適化をおこなうと共に、周辺画素のパターン参照方式として、論理型参照方式と縮退型参照方式を組み合わせる混合方式を新たに提案している。シミュレーションの結果、同じ参照コンテキスト数で比較すると、従来手法よりも逆ハーフトーン化性能が良く、汎用性に関しても優れた手法であることを確認した。