抄録
近年、文書のペーパレス化や光学文字認識(OCR)の発展に伴い、デジタルデータ化された文書画像の2値化が重要である。しかし文書を2値化する際、シミや裏抜けなどの汚れが付着している場合や、文字の掠れや欠損が含まれる場合など文書が劣化している場合、過剰抽出や領域欠損が生じて良好な2値結果が得られない。本研究では、それら劣化文書画像において用いられるモルフォロジー演算の検証を主目的として、過剰抽出と領域欠損を改善する2値化法を提案と定量的な考察を行った。2値化実験では、DIBCOが提供する画像データセットに対して適合率・再現率から求めるF値、そしてRMSEによる評価から有効性を確認できた。そのほか、取り上げた手法で用いるケニーエッジの閾値が重要な要素となることを確認した。