農業情報研究
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原著論文
サツマイモ基腐病に対する排水対策の効果と湛水による発病リスクの評価
島 武男落合 将暉小林 有紀石井 孝典小林 透鎌田 えりか齊藤 晶
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2026 年 35 巻 2 号 p. 83-93

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抄録

2018年から南九州において,サツマイモの株が立ち枯れ,塊根が腐敗するサツマイモ基腐病が多発し,収量減少が深刻な問題となった.現在は,防除対策も進み,被害が軽減しているが予断を許さない状況にある.防除対策の中でも排水対策が基腐病の被害軽減のために重要であることが,これまでの研究から明らかになっている.しかし,その効果を定量的に示した研究はない.本研究は試験場内に基腐病の汚染圃場を作製し,その圃場に地表排水対策と地下排水対策を実施し,排水対策の効果と発病リスクの関係を明らかにした.南九州のような降雨強度の高い地域においては,特に地表排水対策が重要で,地表排水対策を適切に実施すると基腐病の被害拡大の要因となる圃場の降雨時の湛水が極端に減少した.それにともない被害株数が減少することが分かった.また,湛水深・湛水時間と発病株の関係をモンテカルロシミュレーションにより解析したところ,湛水深3 cm・湛水時間1時間で発病のリスクが高まることが示唆された.

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