抄録
本研究は, 中国の諸都市を対象として, 都市化に伴う気温の変化傾向や, 都市(人口)規模とヒートアイランド強度との関係を提示することを目的とする. 12か月分の気温データの時系列に主成分分析を施すことによって都市化に伴う気温変化傾向の抽出(朴ほか1994)を行い, そのうえで独自の方法により各都市におけるヒートアイランド強度の推定を試みた. この方法によって1地点のみから得られる平均気温に関するヒートアイランド強度(都市化に伴う気温上昇量)は, 市街地内外における気温差と, 少なくとも北京についてはよく一致している. この方法によって, 中国の諸都市におけるヒートアイランド強度を推定し, 都市人口との関係を調べた結果, 中国においてもヒートアイランド強度と人口規模は対応関係にあることがわかった.