抄録
近年, 地球温暖化, あるいは都市の温暖化に伴い, 植物の開花が早くなったり, 紅葉が遅くなったりするなど植物季節に変化がみられるようになった. 本研究の第1報ではイロハカエデの紅葉に及ぼす都市の温暖化の影響を熊谷市を例に調査した. その結果, 紅葉日は都市郊外の低温域で早く, 中心部の高温域で遅い傾向がみられた. 今回の研究(2001年秋)では熊谷市内6地点において葉緑素計を用いて, 葉のクロロフィルの相対的な変化をみることにより, イロハカエデの紅葉過程を定量的にとらえることを試みた. その結果, 葉緑素の減少傾向は都市の郊外部の方が中心部より1週間前後早く減少し始め, 減少の度合いも郊外部の方が大きい傾向がみられた. これには都心部, 郊外部の気温の変化傾向と関係があることが考察された.