抄録
ネパールでは1950年代以降、最大のトゥーリズム資源であるヒマラヤをめぐって国際トゥーリズムが展開されてきた。1980年代になると、無計画な開発の結果、環境問題が顕在化し、国家レヴェルでの環境保全を意識した開発方針が出されるようになった。その対策の一つとして、特定の場所へのトゥーリストの集中を避けるために、これまで入域規制がかけられていたヒマラヤの各地がトゥーリストに開放され、また低地ジャングルや比較的標高の低い山間部、そして空の国際玄関であるカトマンドゥにおいてもトゥーリストを引きつけることを意図して開発が進められてきた。他方、2000年以来、ネパール国内の政情不安が激化しているのを背景に、ネパールを訪れるトゥーリスト数は低迷している。