抄録
太平洋のハワイ、大西洋のカナリア·アゾレス、インド洋のレユニオンなどの海洋火山島の地形·構造·規模·噴出物·噴火様式·岩石鉱物化学組成·年代などの特徴を比較し、プレートテクトニクス的意義、形成過程·機構について考察した。ハワイ諸島がホットスポット火山の典型とされ、ほかの海洋火山島の火山も同様の特徴をもつと安易に見なされたきらいがある。ハワイでは1火山が50万年ほど移動しながら活動し死火山となるが、カナリアでは2億年間1火山が噴火し続けたらしい。ハワイでは噴出物の大部分が玄武岩質溶岩流であるのに対し、カナリア·アゾレスでは玄武岩質溶岩流に加えて酸性火砕流·溶岩ドームが大量に噴出·形成された。