日本地理学会発表要旨集
2002年度日本地理学会秋季学術大会
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自然史研究から自然保護へのアプローチ—上高地自然史研究会の取り組み—
島津 弘
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p. 34

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抄録
山岳観光地である上高地では, 河川工事などが自然環境に深刻な打撃を与えている. 自然史研究から自然保護問題にアプローチしようと設立された上高地自然史研究会の研究成果と活動を通して, 地理学研究と自然保護問題との関わりについて考えた. 研究会では, 自然地理学のほか生態学, 地質学などの研究者も加わり, 研究集会や共同調査の実施, ニューズレターや研究調査報告書の発行, 一般を対象とした講演会の開催, パンフレットの作成, 山岳雑誌への寄稿や取材協力を行ってきた. 研究により上高地の自然システムやその弱点, 工事の影響などが明らかにされ, それに基づく提言も行ってきた. しかし, 工事の中止や実施方法の変更などへの実効は上がっていない. 研究集団が保護問題に有効に関わる方法を見つけだすことが課題である.
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© 2002 公益社団法人 日本地理学会
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