日本地理学会発表要旨集
2002年度日本地理学会秋季学術大会
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群馬県における温泉地の近代化—温泉の利用形態と交通手段の変化—
関戸 明子
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p. 37

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抄録
本報告の目的は、大正·昭和初期の観光旅行の興隆の中で、群馬県の温泉地がどのように近代化したのか、鉄道省編纂のガイドブック『温泉案内』をもとに考察することにある。『温泉案内』の初版は1920年発行で、1927年、1931年、1940年に改訂新版が出されている。考察結果は次のとおりである。交通手段の改善にともなって『温泉案内』に採録された温泉地は増加した。群馬県では1920年の11カ所から1940年には47カ所となった。1931年版からは温泉地の特色や効能の分類に工夫がみられ、療養に関する情報に、避暑·スキーといった行楽的要素が加わった。温泉地を訪れる目的は、湯治から行楽へと移行していった。温泉地のなかには、木賃宿と共同浴場を利用する湯治場から内湯を備えた旅館のある近代的なリゾートへと発達したものもあった。
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© 2002 公益社団法人 日本地理学会
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