抄録
広域水道を地理学的な方法を用いて、量的な視点からその意義を考察したもので、水文的には閉じた石川県全域を1つの調査地域とし、さらに水道事業体としてはそれぞれ独立採算関係にある各市町村を単位として、手取川ダム完成によって始まり20年が経過した県の広域水道事業が、県内の各市町村の水道事業にどのような影響を与えたかを給水地域と非給水地域を比較することによって、また渇水年の状況も比較検討することによって、明らかにしたものである。そして、各市町村ごとに水道と深く関係している自然的·社会的な諸要因を分析し、諸地域を比較検討することによって広域水道の現状と問題点を明らかにするといった地理学的な方法に力点をおいた研究である。