抄録
茨城県恋瀬川流域において, 流域内の水の流れと水環境に主眼を置き, 人工的な流入水量と排水量の変化が水域に与える影響を示すことを目的としている. 生活用水の水道給水量の変遷をたどると, 1965年には1.8×106m3であったが, 1995年には水道普及率やライフスタイルの変化によりその量は15.6×106m3となり, 普及開始当初から8.7倍増加した. 排水量は, このような大量の水が使用後すべて下水道にて処理されれば河川環境への影響は少ないが, 1995年まで下水道普及率は極めて低く, 大部分が未処理水であった. 1995年度の下水処理量は10.3×106m3であった. 農業用水の流入水量は, 導水事業の前後では30%増加していることが明らかになった. また農業用水の水量の影響が大きいことも明らかになった. 水質については, BODを指標として河川への影響を考慮してシミュレートを行った結果, 河川基準値と近似する値を示した.