日本地理学会発表要旨集
2002年度日本地理学会秋季学術大会
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東京都心におけるオフィス従業者一人当たり床面積の変化
坪本 裕之
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p. 77

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抄録
本研究では、地図情報を用いた東京都心におけるオフィス従業者一人当たり床面積の算出を試みた。注目したのは、1980年代に発表されたオフィス床面積需要予測で想定された、一人当たり床面積の拡大可能性である。算出の結果、1980年代半ば以降の専有床面積ベースの一人当たり床面積は10m2程度で大きな変化がなかった。従業者が高密度に集積する地区では、1980年代後半には床面積供給不足のために従業者増加分が既存オフィスで収容され、一人当たり床面積の拡大は抑えられた。その一方で、集積密度の高くない地区では、成長産業による一人当たり床面積の拡大が見られたが、東京都心の変化に及ぼす影響は小さい。さらに、90年代の集約的な移転も、従業者規模の増大を伴う場合には一人当たり床面積拡大に寄与しない。一人当たり床面積は床面積の取得状況や企業の立地戦略に左右されることから、需要予測で描かれた需要拡大のシナリオは実現性に乏しい。
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© 2002 公益社団法人 日本地理学会
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