抄録
本報告では, 台東区に立地する主に履物製造メーカーを中心に, 産地の抱える現状と問題点を把握し, 皮革関連産業とそれを支える地域との関連から産地の優位性を考察した. その結果, 台東区では地域ブランドである「アルティベリー」事業を中心に, 各企業におけるデザインや技能の向上と, 若手人材育成など, 皮革関連産業地域の振興に取り組み, 産地の優位性を形成していることが明らかとなった. これらの事業には, 業種を越えた5部門(履物, 鞄, ハンドバック, ベルト, 帽子)が統合し, 異業種交流の場が形成されている. またメーカー独自の百貨店や通信販売による販路を開拓している点など, 従来の産業振興から大きく進展した取り組みとなっている.