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本研究の目的は、大分県杵築市で1996年から実施された「リース農園事業」の効果について検討することと、リースハウス導入後における既存ハウスの改良について考察することであった。「リース農園事業」は、農協が鉄骨ハウスを建設して農家に20年間リースするため、若手後継者でも多額の初期投資をせずハウスミカン栽培に参入できた。またリースハウスは1)鉄骨構造のため、台風の被害を受けにくい、2)ビニールの貼り替えが不要、3)保温性が高く燃料代が節約できる、4)作業能率がよく労働力が削減できるなどといった効果があった。リースハウスを導入した農家は経営安定に伴って、既存ハウスの平坦地化、建て替え、改植を進めることが可能となった。