p. 50
本報告では、これまでの日本地理学会世界地誌教育研究グループの議論の中から、以下の項目について考えを述べる。_丸1_ カリキュラム構成の根幹:中心概念、発達段階、取り上げるべき地域、取り上げるべきテーマについて論じる〔表1〕。 _丸2_ 新しい地誌的扱いをめぐって:榧根(1993)の指摘する帰納・演繹/abductionからの類推について考えを述べる〔表1〕。_丸3_ カリキュラム試案の具体例:高校地理教育科目設定案〔表2:日原2004;2005〕における必修科目「現代世界」と選択科目「地理B」における、「水資源問題」というグローバルイシューを中心概念に据えた一般カリキュラム試案を紹介する。【参考文献】榧根 勇 1993.自然地理学の存在理由をめぐって.地理学評論66:735-750日原高志 2004.高等専門学校からみた地理教育一貫カリキュラムのあり方.日本地理学会地理教育専門委員会活動報告書『地理教育のグランドビジョンを考える』:20-22日原高志 2005.新しい地誌教育.地理教育34:12-17