抄録
体制転換後、ルーマニアでは、他の東ヨーロッパ諸国と同様、農業の民有化が断行された。ルーマニアでは、1991年に「土地改革法」が成立(2001年に改正)、レスティチューションを基本にした民有化が実施されてきた。ルーマニアの農業の特色のひとつは、農業経営体の経営規模がきわめて零細なことである(1998年における平均経営規模は2.7 ha)。これは、第2次世界大戦後の土地改革で、個人農の経営規模が5ha未満に制限されたことが大きな要因となっている。体制転換後、農業経営体はどのように変化してきたのだろうか。また、どのような経営を行っているのだろうか。本発表では、ブカレスト周辺地域に立地する農業経営体、特に個人農を取りあげ、その経営の実態を明らかにしてみたい。