抄録
2007年能登半島地震は、震央が海域であったこと、周辺に顕著な活断層が知られていなかったことから、当初、未知の活断層が活動した、活断層のない場所に地表地震断層が表れた、などの報道もあった。しかしながら、その後、地震観測、地表踏査、GPS、生物痕跡による汀線変化、海成段丘の高度、トレンチ調査、干渉SAR、航空機レーザー測量、三角測量、水準測量等、様々な手法による観測結果が公表されると、それらがすべて整合的に統合され、観測のしにくい場所で発生したにもかかわらず、これまでにないほど正確な地震像が明らかになった。特に、運用後初めての国内の大きな地震となった陸域観測衛星「だいち」によるSAR干渉画像は、震源断層の位置・形状、地表地震断層の判断に決定的な情報を与えた。