日本地理学会発表要旨集
2007年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: 426
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暖水域で台風発生前に見られる南北SST勾配
*佐藤 尚毅城岡 竜一吉崎 正憲高藪 緑
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抄録


 フィリピン東方の西部北太平洋暖水域ではSSTが特に高く、このような高SST域 では台風が発生しやすいと考えられている。最近の研究により、北半球夏季に は、暖水域南部のミンダナオ島の南東沖に低SST域が出現することが明らかに なってきた。この低SST域は、冷たい亜表層水が、夏季モンスーンに伴う強い 南西風によって鉛直方向に混合されることによって生じる(Sato et al. 2006)。 夏季には暖水域の北部でSSTが高くなっているため、気候平均場においても、 SSTの南北勾配が生じている。本研究では、このようなSST分布と台風の発生と の関係を議論する。

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© 2007 公益社団法人 日本地理学会
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