抄録
1994年に初めてドイツにジオパークが設置されて以来、各地でジオパークの開設が続き、2002年にはドイツ国内ジオパークネットワークが、04年にはユネスコが支援して世界ジオパークネットワークが設立された。ドイツのジオパーク内には地学小道、地学資料館・博物館などがあり、ジオパークへのジオツーリストの増大が見られるようになった。わが国では、07年に地質遺産をもつ13の市町村によって日本ジオパーク連絡協議会が設立され、08年には日本ジオパークネットワークが組織された。さらに洞爺湖・有珠山、糸魚川、島原半島がユネスコのジオパークネットワークへの申請を行うなど、その動きは活発になっている。本研究では、ドイツのジオツーリズムの発達と現状、わが国におけるその可能性について報告する。