日本地理学会発表要旨集
2012年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: 604
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発表要旨
東モンスーン季のマレーシア国サラワク州における降水システムの特徴
*遠藤 伸彦
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抄録
マレーシア国サラワク州における北東モンスーン季の降水システムの特徴を現業気象レーダー・データを用いて解析した.降水システムは850hPaにて東風成分が卓越する時期に観測され,西風成分が卓越する時期には観測されなかった.気象レーダー,静止気象衛星による赤外放射観測,TRMM降水データより2006年1月の月平均日変化合成図を作成した.気象レーダーでは陸側で午後に降水エコーが観測され午後10時頃には消滅した.午後10時頃より午前4時頃に海側で降水エコーが観測された.海側の降水エコーはボルネオ島から南シナ海への陸風が最大になる前に消滅しており,WMONEX時とは異なる様相を示した.ボルネオ島沖合に線状降水帯が生じるケースでは,北風と北東風が収束し,同時に降水帯付近でSSTの温度傾度が大きい傾向であった.
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© 2012 公益社団法人 日本地理学会
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