欧米では,国際共同研究,大学院プログラム,人事・学生交流,ジャーナルの編集,書籍の出版をはじめ様々な面において,国際化が進行している.国際会議・ワークショップ・セミナーなども頻繁に開催されている.世界各国から多くの地理学者を集め,情報交換が日常的に行われるようになった.欧米の地理学者は,アフリカやアジアなど発展途上国との学術交流にも積極的である.国を越えた連携が加速しており,国際化の波は勢いを増している. このような状況を踏まえ,世界のなかで,あるいはアジアのなかで,日本の地理学がそのプレゼンスを示し,学術的ステイタスを高めていくには,今後どのような戦略で臨み,どんな具体的施策が必要であろうか.このシンポジウムを通じて,国際化を加速させるうえでの課題や方策,さらにはあるべき将来像などについて,議論を深めたい.