抄録
ランドスケープ・デザインの名著である「Design with Nature」で提案されたIan McHarg(ペンシルバニア大学)の総合的な評価手法は、1970年代に初めて日本に紹介された。1980年には国土庁により東北地方6県を対象とした1/50万スケールの環境条件図とその特性ごと(地質、植生区分)の災害の脆弱性や公益的機能のラン
ク評価結果を含む資源目録マトリックスが整備された。今回は、2013年末に都市計画学会の特集記事で報告した上記の1980年における総合的な環境指標の現代的な意義の要約と、その有用性に関する2014年1月の慶応義塾大学SFC主催の国際シンポジウムでの論点を紹介したい。