抄録
万石浦は牡鹿半島の付け根に位置する内海で,種ガキの商業生産地 として知られる。 2011大震災による被害は、袋状の地形が幸いして外洋部に比べて軽微にとどまり,残存した種ガキは三陸沿岸各地の被災カキ養殖の早期復旧を支える役割を果たした。他方で、被災地で最大の1m近い地盤沈下は、感潮水位で操業していた種ガキとアサリ漁業に復旧補助金では容易に回復できない影響を与えた。本発表では,万石浦の特異な漁場環境の形成と種ガキを主とする利用形態の震災後の変化について, 2015年秋から16年春に行った調査に基づき,図像によって整理・報告する。