主催: 公益社団法人 日本地理学会
秋田県大潟地域(八郎潟干拓地)に植栽されたクロマツとセイヨウハコヤナギの偏形樹を取り上げ,それらを指標にして明らかにされた気候景観(佐々木・照井,1988)を男鹿半島・大潟地域のジオパークに活用するために考察した.大潟地域にみられる気候景観は,人の手が加わった文化景観として考えられる.
大潟地域の気候景観を,男鹿半島の地質・地形発達に大潟地域の地下地質,八郎潟干拓という人工改変地の歴史,干拓後の自然・文化景観を絡めたジオストーリーをつくることが重要であり,大潟地域の気候景観を「大地の遺産」にさいて有効に活用することができるものと考えられる.