日本地理学会発表要旨集
2018年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: S306
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発表要旨
地形分類図を用いた地形研究と普及活動
ー徳島地区を例にー
*古田 昇
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抄録

徳島は、洪水氾濫頻発地域の一つで、四国三郎の別名をもつ吉野川下流域平野に位置する。その災害頻度の多さも相まって、当地域は、古くから地形研究が盛んで、多くの地形分類図が作成されてきた。吉野川水害地形分類図、(沿岸海域)土地条件図、、都市圏活断層図、治水地形分類図、土地履歴調査に伴う微地形分類図などの、公的主題図をはじめ、地形研究の成果図も複数作成されている。公的主題図の多くは、「地理院地図」で閲覧できるようになり、利用の利便性は格段に向上している。
 しかし、複数の微地形分類図の存在は、重ね合わせた比較ができる判りやすさの反面、縮尺の限界、また分類基準の差異から生じる混乱を招いてしまう危険性を内包することも否めない。本報告では、地形研究を行うに当たって、また専門外の人々に微地形と減災との関わりを説明する為のツールについては、一層の創意工夫と作成機関からの情報提供を推し進める必要があるなどの、事例を交えて報告する。

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© 2018 公益社団法人 日本地理学会
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