日本地理学会発表要旨集
2019年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: 203
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発表要旨
2018年西日本豪雨における倉敷市真備町の災害の発生要因の考察
*常田 公和
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抄録

2018年7月の西日本豪雨で倉敷市真備町の浸水被害について、バックウォーター現象を念頭に越水や決壊につき、地理院地図による標高の表示や、被災後の空中写真などを活用し、如何なる過程で発生したかを考察した。

箭田橋付近の決壊は、3つの決壊があり、内2つには関連性があり小田川の堤防の決壊要因を考察した。原状の確認にはグーグルのストリートビューを使い要因の推定に用いた。

末政川の決壊は、同じ場所の両岸が決壊しているが、目撃情報によると時間をおいて発生した。先に決壊した右岸の要因は、堤防が周辺より低いことによる越水と判断された。対岸の堤防は標高が高いので越水以外の要因を考えた。右岸が先に決壊したことより、洗掘されやすい状態になった上、古くからある水路が末政川の下を通っていることから、流れ出る水流がおき護岸の下を洗掘して決壊に及んだであろうと考えた。

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