抄録
人々の防災への関心は今日高く,各種ハザードマップが作成・配布されている。また学校安全の中では防災教育が注目されている。地図から土地の姿を認識できればハザードマップの情報が深く理解でき防災教育の効果は上がると思われる。しかし教育現場では地図を見ながら土地の姿を認識するフィールドワークは減少してきており,その課題解決が模索されてきた。また防災教育で地図を利用するDIGの有効性も示されているため,DIGにフィールドワークを組み合わせれば,いっそうの教育効果が期待できる。本報告では,1)地形図と現実の地形との関係を理解させ豪雨時に注意すべき場所を判断できるようにしたこと,2)判断した結果を地図情報として整理させたこと,3)その過程と結果を様々な場面で活用できることを確認させたこと,以上1)-3)の講義工夫と結果を紹介する。