日本地理学会発表要旨集
2021年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 107
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発表要旨
生態学的減災(Eco-DRR)・気候変動適応策としての遊水地
千歳川遊水地群の完成と地理学の役割
*小野 有五
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抄録

千歳川の遊水池群は、千歳川放水路計画に反対する地理学者によって1990年に提案された。6つの遊水地造成は、放水路計画の代替案として採択され、2020年に完成した。徹底した読図と、自然環境、農業の地理学的分析だけから遊水地案ができたことは、地理学が防災に果たす役割の重要性を示す。遊水地はEco-DRRとしても有効であり、また気候変動に対する適応策としても重要である。遊水地を通じた、防災への地理学のさらなる関与を期待したい。

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