2009 年 1 巻 3 号 p. 315-318
症例の概要:52歳の女性.前歯部の審美障害を主訴に来院した.上下顎前歯部歯間離開による咀嚼,発音および審美障害と診断した.上下顎前歯部に陶材によるラミネートベニアを装着した.
考察:上顎前歯部ラミネートベニアは,約12年間,下顎前歯部は,約7年間良好に機能している.適切な咬合関係の保持および接着性レジンセメントの使用が,上下顎前歯部ラミネートベニアの長期安定に寄与したと推察された.
結論:前歯部歯間離開を起こしている症例では,上下顎前歯部ラミネートベニアによる処置が有効であることが示唆された.