日本補綴歯科学会誌
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◆企画:第126 回学術大会/イブニングセッション
ここにインプラントが欲しい!
─有床義歯へのインプラントの活用─
金澤 学佐藤 洋平横山 紗和子
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2018 年 10 巻 2 号 p. 111-120

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抄録

 インプラントオーバーデンチャー(IOD)とImplant Assisted Removable Partial Denture(IARPD)は全部床義歯,部分床義歯およびインプラントの狭間にあるソリューションである.下顎無歯顎には2-IOD,1-IOD,およびミニインプラントオーバーデンチャーというオプションが考えられる.2-IODでは即時荷重が可能であるが,その際初期固定が重要であり,骨質,インプラントのサイズや埋入位置を考慮する必要がある.IARPDでは,遊離端欠損を中間欠損化することが可能な位置にインプラントを配置する.部分欠損症例では対顎の咬合力を受け止める位置にインプラントを埋入し,特にすれ違い咬合では,相互回転変位を考慮して義歯を設計する必要がある.骨造成の際は既存骨を十分に利用し,細い骨にはスプリットクレストなどを応用し,手術に工夫をすることが必要である.

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