2018 年 10 巻 4 号 p. 345-348
症例の概要:患者は58歳の男性.前歯部での咀嚼困難・審美不良を主訴に来院した.検査の結果,著しい咬耗および咬合支持域の喪失によって生じた低位咬合と診断した.
考察:顎機能検査結果をもとに製作した可撤式オクルーザルスプリントで新たな顎間関係の設定,さらにプロビジョナルレストレーションを用い最終補綴装置設計の指針を検討しそれを反映させ,製作することで良好な経過を得ることができたと考えられる.
結論:大きな下顎位の変化が生じた場合の,顎位決定には可逆的手法を選択し,プロビジョナルレストレーションの状態を最終補綴装置に反映しつつ,各ステップで機能評価をしたことで主訴を改善できたものと推察される.