2018 年 10 巻 4 号 p. 357-360
症例の概要:患者は初診時69歳の女性.近医にて全顎的に著しい咬耗を指摘され,本科に来院.歯痛はないが,咬耗歯と補綴装置の審美的改善を長期にわたって変色や破折がない材料による補綴処置を希望された.全顎にわたる咬耗,骨隆起,補綴装置にマージンの不適合を認め,検査を行った結果,全顎的な咬耗症と診断した.
考察:全顎的な咬耗に対してオクルーザルスプリントを用いて顎機能の安定を確立し,審美性と強度を兼ね備えたフルジルコニアのクラウンを利用することでその後の咬耗を防止することができた.
結論:咬耗に対し適正な補綴処置を施すことで,咀嚼機能および審美障害を回復し,患者の満足を得ることができた.