日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
咬合支持域の減少による咀嚼障害をインプラントにて補綴した症例
加来 賢
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2020 年 12 巻 1 号 p. 103-106

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抄録

症例の概要:69歳の女性.右下臼歯部欠損による咀嚼障害のために受診した.装着されている補綴物の咬耗からブラキシズムを有することが示唆された.左上臼歯部ブリッジの支台歯も抜歯の適応であり,欠損部はインプラント補綴装置で治療を行った.

考察:ブラキシズムを有する患者のインプラント治療では,インプラントに対する負担過重を軽減するため,スプリント等による咬合管理を行う必要がある.

結論:臼歯部の咬合支持を喪失しつつある患者に対して,インプラントによる機能回復を行ったのち,夜間スプリント装着による咬合管理と定期的なメインテナンスを行うことで,4年6カ月間にわたり良好な経過を得ている.

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© 2020 公益社団法人日本補綴歯科学会
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