2021 年 13 巻 2 号 p. 178-181
症例の概要:患者は71歳の男性.下顎左側臼歯部歯肉の糜爛を主訴に来院した.検査の結果,糜爛部は悪性腫瘍であった.全身麻酔下で下顎辺縁切除術およびインプラント埋入術を同時に施行した後,インプラントオーバーデンチャーを作製した.
考察:本症例では術後早期にインプラントオーバーデンチャーを作製,装着することができたため,良好な結果が得られたと考えられる.
結論:術後の機能回復を見据えて術前から補綴処置を計画・介入することで手術回数を減らすだけでなく,最終補綴までの待機期間を短縮し,早期に機能回復が得られた.