日本補綴歯科学会誌
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◆企画:第131回学術大会/シンポジウム3「補綴治療は患者の何を改善できるか?:臨床アウトカムを多角的に評価する」
補綴治療は患者の何を改善できるか?:臨床アウトカムを多角的に評価する 口腔分野におけるQOL評価
内藤 真理子
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2023 年 15 巻 2 号 p. 164-168

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抄録

 医療を評価するうえで,主観的指標の重要性が注目されている.代表的な主観的指標として,生活の質(Quality of Life:QOL)や症状,満足度などが挙げられる.QOLは広く使用されている言葉であるが,その定義や概念は専門分野によってさまざまである.

 本稿は,臨床アウトカム指標のひとつである口腔関連QOLおよびQOL評価について理解を深めることを目的としている.口腔関連QOLの定義を概説し,評価の意義について述べる.評価に使用する尺度開発の方法や評価の留意点について触れる.QOL指標の特徴をふまえながら適切な評価を行い,幅広い分野での成果還元に繋げていくことが今後いっそう求められるだろう.

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