日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
上顎前歯部および両側臼歯部の審美障害を歯冠補綴装置により改善した症例
添田 ひとみ
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2023 年 15 巻 3 号 p. 333-336

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抄録

症例の概要:50歳女性.審美不良を主訴に来院した.主訴の原因は上顎前歯部の歯軸傾斜,変色,齲蝕および小臼歯部の金属冠であった.治療部位が多かったため,5つのブロックに分けて治療を行った.

考察:咬頭嵌合位の偏位を最小限にできたことで良好な経過につながった.さらに,診断用ワックスアップを用いて治療方針を相談したうえでプロビジョナルレストレーションを修正しながら治療を進めたこと,補綴装置を適切に選択したことで,審美的にも高い満足度を得られた.

結論:本症例では,上顎前歯部および両側臼歯部の審美障害に対し,ブロックに分けて治療を行うことで,安定した咬頭嵌合位を維持し,審美性の回復と良好な経過が得られた.

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© 2023 公益社団法人日本補綴歯科学会
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