日本補綴歯科学会誌
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◆企画:第131回学術大会/専門医研修会「補綴難症例に対する補綴歯科専門医の解決策を共有する(その1)すれ違い咬合,高度顎堤吸収,摂食機能障害」
高度顎堤吸収症例への対応
—デンチャースペース採得とダイナミック印象について—
鱒見 進一
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2023 年 15 巻 4 号 p. 434-439

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抄録

 無歯顎の高度顎堤吸収症例に対する全部床義歯を安定させるためには,デンチャースペースの動態を記録して,これに調和した義歯を製作することが非常に有効である.一方,義歯製作時にいかに正確に精密印象採得が行われたとしても,種々の問題により作業用模型の粘膜面および辺縁部は完成義歯に正確には再現されない.そのため義歯完成後にダイナミック印象を用いて修正する必要がある.本稿では,デンチャースペースの代表的な記録法について紹介するとともに,ダイナミック印象の臨床術式についても解説する.

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