日本補綴歯科学会誌
Online ISSN : 1883-6860
Print ISSN : 1883-4426
ISSN-L : 1883-4426
◆企画:第131回学術大会/専門医研修会「補綴難症例に対する補綴歯科専門医の解決策を共有する(その1)すれ違い咬合,高度顎堤吸収,摂食機能障害」
摂食嚥下障害に対する補綴的アプローチ
小野 高裕堀 一浩
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 15 巻 4 号 p. 440-444

詳細
抄録

 嚥下の準備期・口腔期を改善するために有効な歯科的アプローチである口腔内装置(義歯,PAP,PLPなど)は,いまだに摂食嚥下リハビリテーション(摂食嚥下リハ)の現場における普及度が低く,その理由はさまざま挙げられる.本稿ではまずリハの現場で義歯やPAP を適用するうえで歯科医師が知っておくべき基礎知識,すなわち「義歯の装着による準備期・口腔期への効果」における健常者の場合と摂食嚥下障害患者の場合との違い,リハ医療の現場で頻繁に見られる「合っていない義歯の見分け方と対応の原則」について解説する.また,リハ医療の現場において口腔内装置が普及するための要件について私見を述べたい.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人日本補綴歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top