2024 年 16 巻 1 号 p. 135-138
症例の概要:76歳,男性.上下顎全部床義歯を使用していたが,下顎全部床義歯の不安定による咀嚼困難を主訴に来院.旧義歯は,上下顎ともに人工歯の著明な咬耗を認め,粘膜面の適合が不良であり咬合時に義歯の動揺を認めた.人工歯排列位置と義歯床研磨面形態の修正による主訴の改善を目的とし,上下顎全部床義歯の新製を行った.
考察:垂直的・水平的顎位,人工歯排列位置,咬合様式,床形態を適切に設定したことにより,義歯の安定と咀嚼能力の向上を得ることができたと考えられる.
結論:適切な顎位の設定と床形態の付与を行ったことで,義歯の安定と咀嚼機能の回復が得られた.