日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
咀嚼障害と審美障害を有する上下無歯顎患者に対して補綴治療を行った症例
平澤 正洋
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2024 年 16 巻 2 号 p. 259-262

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抄録

症例の概要:65歳女性.上下顎全部床義歯人工歯の咬耗による咀嚼困難および審美不良を主訴に来院した.審美的要求が高く治療用義歯での確認を提案するも,早急な治療を希望されたため旧義歯の修理後に全部床義歯を新製し,追加の要望に対しては義歯修理にて対応した.

考察:リラインと咬合面再形成を伴う旧義歯の修理,および義歯新製時にゴシックアーチ描記法による水平的顎位の確認を行うことで,良好な義歯の安定を得た.また,装着後にも高い審美的要望に真摯に対応し,患者満足度の高い結果が得られた.

結論:旧義歯修理による義歯の安定を図った後に全部床義歯を装着し,装着後も審美的要求に対応した結果,患者の高い満足度を得られた.

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